持続可能な未来に向けて

主にサステナビリティに関することを書いていきます。

ISOはSDG'sの支援ツールという考え方

第39回のISO総会が北京で開催されたそうです。
その中で、昨年の9月に発行されたISO14001の改定作業に携わったテクニカル・コミッティおよびサブ・コミッティに対して、ローレンス・D・アイッカー賞が贈られました。
ISO事務総長のケビン・マッキンレー氏は、
「ISOが設立されてからのこの20年間、ISO14001は組織の環境活動を支援してきました。そして、これからも30万以上の組織を支援すると同時に、国連が掲げるSDG'sを支えていきます
と、賞賛のコメントを述べています。

 

ISO 14001 experts win technical excellence award (2016-09-13) - ISO

 

CSR担当の私としては、国連の掲げるSDG's、グローバル・レポーティング・イニシアティブ(GRI)、ISO14001やISO26000をはじめ複数のISOマネジメントシステム、こういったものがどういう関係なのか非常に悩ましいところでした。

今回のマッキンレー氏の言葉では、”SDG'sのサポートツールのひとつ”ということなので、ISO14001などのISO規格の裏にはSDG'sがあると考えればいろいろと理解しやすくなりますね。

 

ちなみに、習近平国家主席はこの総会に向けて、「ISOは世界共通言語になりつつある」とコメントしたそうです。
経済成長に翳りがみえはじめた中国が"環境"をあらたな発展の糧としている様子は、去年のパリ会議で見せた積極的な姿勢からも伺い知ることができますね。

 

EUに加えてアメリカと中国の二大巨頭が環境ビジネスに本腰を入れ始めました。

経済規模でいうと地球の8割を超えます。

すなわち、今まで脇役だった”環境”が経営の中心を担うようになる日が、今まさに到来しているということです。

ISO認証の本質を理解せずにカタチだけの環境活動をしていた企業は、この”サスティナブル社会”という津波に洗い流されることになるでしょう。

それくらい凄いことが、今起きているのです。

 

Chinese President calls standards "common language of the world" (2016-09-12) - ISO