コンゴの紛争鉱物問題 次なるフェーズに対して
ヒューライツ大阪が主催する紛争鉱物に関する映画上映会に行って来ました。
仕事がら紛争鉱物のことについては少々の知識はありました。
また、取引先からの調査依頼もあったので、フランク・ドット法への具体的な対応方法についても知ってはいました。
しかし、今回の上映会でまた新たな知見を得ることができました。
というか、今までの知識が、ほんの一部でしかなかったことがわかり、定時ダッシュで参加したかいがありました。
紛争鉱物問題とは、簡単にいうと、コンゴ共和国で採れるタングステンやタンタルといった希少鉱物に対するボイコット運動の話です。
高値で取引される希少鉱物は、内戦における非政府軍の資金源になっているわけです。
非政府軍は、労働者を脅して強制的に採掘させたり、採掘組合をそのまま乗っ取って売上げを横流しさせたりして、非人道的な手段で資金を得ます。
その資金で武器を買い内戦を繰り返すといわれています。
これに対して、アメリカの証券取引所が法を制定して、不正ルートで入手した希少金属を排除しようとしたのがフランク・ドット法です。
これを機に世界がこの問題に注目し、さまざまな取り組みが打ち出された結果、コンゴ産の希少金属の需要は激減するに至りました。
取り組みが功を制したわけですね。
そして今、新たな問題が起きているそうです。
今まで鉱物資源を売ることを生業としていた真っ当な人たちの生活が、需要がなくなったことで立ち行かなくなるという事態です。
今回の上映を主催しているNPO法人の方たちは、そういった「その後の問題」への対応に力を入れているそうです。
つまり、自給のための農業指導や洋裁の技術指導といった自立のための支援です。
また、それこそが日本が支援できることだと言っていました。
※日本で使用される電気部品に入ってる希少鉱物は、もともと正当なルートで入手していたものがほとんどであったため、第一フェーズ(不買運動)はあまりインパクトを与えていなかった。