「強い組織に変革する『真・パーパス経営』 人材を生かす『よりどころ』」 日経ESG 2022年3月号
―記事概要
今、多くの企業のCEOが企業経営におけるパーパスを重視している。
この状況はコロナ禍になって増加傾向にあり、特に日本においては7割を超えるCEOがそう考える。
パーパスが求められるようになった理由として、リモートワークになったことで働く人っ達が今の自分を見つめなおす時間ができたからではないか、と一橋大学CFOの伊藤氏は言う。
実際にパナソニックは、経営理念制定当時とは時代も変わり今日的な解釈が必要との思いから、昨年10月に経営基本方針を60年ぶりに改訂した。
また、かつてテレビなどで競合したソニーグループは、吉田氏が新社長就任が就任した18年4月から新たにパーパスを定めた。
「ソニーの存在意義、パーパスを定義し、それを企業文化として定着させてきたことが私にとっては最も重要な成果だった」と吉田氏は話す。
一方、フランスのダノンは、制定したパーパスが競合他社に比べて見劣りしたことを株主が不満に思い、CEOが解任される事態となった。
パーパス経営を実践し、ステークホルダーの期待に応えてきた企業の取り組みから見えてきたパーパス実践のポイントは、以下の3つ。
①パーパスを社員が「自分事化」しやすい言葉で示す
②個人のパーパスと会社のパーパスの重なりを探す
―コメント
経営学者のP・F・ドラッガーは著書『マネジメント』の中で、”自分は何者か”を問い続けることが大事と言っています。
自らの存在意義を明確にしなければ人は集まらないし、集まった人の力が集中しないというわけです。
こういった話が今注目されるようになった背景として、コロナ禍で人に考える余裕ができたからとこの記事は書いてますが、それだけではなく、コロナによってこれまでの生活スタイルが変わり価値観が揺さぶられるようになったことで、従来からの”曖昧な経営”では通用しなくなったからだと思います。
もっというと、取り巻く環境が大きくかわったことによって会社としてボーっとしていられなくなり(余裕がなくなり)、限りある経営資源を集中しなければなくなった。
そのために、方向性を明確にする必要がでてきたのでは。
最近わたしもこの”パーパス経営”のしくみづくりに着手しました。
”ミッション””ビジョン””バリュー”、それに”クレド”の再定義です。
それが終わると、今度はそれらを組織内へ浸透するためのしくみづくりです。
2000人を超える企業でありながらこういうことをするのはわたしのみ。
大変だけど、貴重な経験を積むことができます。
ラッキーだと思います。