持続可能な未来に向けて

主にサステナビリティに関することを書いていきます。

「感染対策 欧米の学校混乱」 朝日新聞 2022.01.24 朝刊2面

―記事概要

 

オミクロン株が猛威を振るう欧米の学校現場では、政府のマニュアルと児童や家庭の感染不安との間に挟まれた教員たちが混乱の最中にいる。

パリの公立小では、朝にコロナに感染したとの連絡を生徒から受けた教員が早々に「今すぐ迎えに来てください」と保護者たちに連絡、その後、保護者たちからの電話のやり取りに忙殺され授業ができなかっただけでなく、親たちにも不満が広がった。

各地で学級閉鎖や休校が相次ぎ、13日には全土で教員によるストライキが行われたこともあって、政府はマニュアルを変更したが、基準を緩めれば感染リスクを生むことにもなる。

また、ニューヨークのブルックリン工業高校では、オンライン授業を求めた生徒らが授業をボイコットし、建物の外へ鞄を持って出ていく動画がツイッターに流れた。

この状況に対してNYのアダムス市長は、「子どもたちとって最も安全な場所は学校の建物だ」と繰り返す。

その理由は、オンライン授業になると在宅勤務できない保護者が働けなくなり、経済活動に影響が出るのと同時に貧困格差にも影響するためだ。

 

 

―コメント

 

生徒であれ教員であれ、学校の対応に不満があれば意見を言い、場合によってはストライキやボイコットといった実力行使にでる。

「学校」に関するステークホルダーとして、あくまで対等な立場であることを如実に表しています。

「先生と生徒」「与える側と受ける側」といった、「関係」を“主従”や“上下”で認識する日本ではあまり考えられないことですね。

ただ、「立場が対等」となるとそれぞれにはそれなりの責任が発生ます。

上下関係の傘の下で責任意識が育たない状況は、会社組織でも嫌というほど目にします。

「責任」「自立」といったことを訴えるのであれば、無意味な先輩後輩関係(単に入社が早いとか、年齢が上とか)は見直すべきだと思います。

コロナとは関係ないですが、ふとそんなことを思いました。

 

それにしても、今回のコロナは既存の社会システムの在り方までも問うことになりましたね。