持続可能な未来に向けて

主にサステナビリティに関することを書いていきます。

2016-01-01から1年間の記事一覧

ISO14001:2015 6.1.3 順守義務

6.1.3 順守義務 組織は、次の事項を行わなければならない。 a) 組織の環境側面に関係した順守義務を特定し、参照する。 b) これらの順守義務を組織にどのように適用するかを決定する。 c) 環境マネジメントシステムを確立し、実施し、維持し、継続的に改善す…

手順書はどこまで詳細に書くべきか

私は、私が勤める会社のある市(し)の、環境評価委員をしています。 その市は、ISO14001に基づく環境マネジメントを運用しています。 それを認証機関ではなく、市に関係する人たちに審査してもらうような体制を作っています。 いわば、市民によるEMS監査を…

ISO14001:2015 リスクと機会 その1

産業環境管理協会(CEAR)の審査員への最新情報講演会に行ってきました。 現役の審査員で、しかも通産2000回以上は審査しているという超ベテランの方の講演でした。 内容は、ISO14001の2015年度版で審査する際のポイントについてでした。 これから審査員にな…

CSV ERM ISO-MS を統合したトータルリスク管理システムについて

財務報告の適切性を維持することからスタートしたCOSOのERM(エンタープライズ・リスク・マネジメント)は、リスクマネジメントとしては合理的でわかりやすいと思います。 一方、ISO9001や14001などに代表されるISOマネジメントシステム規格の考え方も、合理…

内部監査について その2 ERM エンタープライズ・リスク・マネジメント

その1 →ログイン - はてな では、監査の世界でもISOと同じような基準が存在するという話をしました。 今回は、リスクマネジメントの基準について説明します。 まず、代表的なものとして、「COSOのフレームワーク」というものがあります。 COSOとは、トレッ…

ISO14001:2015 6.1.2 環境側面

6.1.2 環境側面 組織は、環境マネジメントシステムの定められた適用範囲の中で、ライフサイクルの視点を考慮し、組織の活動、製品及びサービスについて、組織が管理できる環境側面及び組織が影響を及ぼすことができる環境側面、並びにそれらに伴う環境影響を…

内部監査について その1 内部監査とは

私は以前、監査室というところに4年ほどいました。 会社の内部監査をする部門です。 今日は内部監査の話をしたいと思います。 内部監査の発祥と変遷 内部監査は、もともと世界恐慌後のアメリカで発祥しました。 目的は、粉飾決算など財務情報の虚偽報告に関…

環境審査員への道 その2

審査員補の資格は4年ほど前に取りました。 それ以来、この使いもしない資格に対して毎年更新料を払って維持しています。 CEARに支払う更新手数料だけで年間1万3千円弱。 それに、CPD(スキル維持のための教育5.5h以上)を外部の教育機関で受ける場合は、その…

ISO14001:2015 6.1.1 一般

6 計画 6.1 脅威及び機会に関連するリスクへの取組み 6.1.1 一般 組織は、6.1.1~6.1.4に規定する要求事項を満たすために必要なプロセスを確立し、実施し、維持しなければならない。 この項から難所に入っていきます。 まず最初に、6.1.1(一般)、6.1.2(環…

ISO14001:2015 5.3 組織の役割、責任及び権限

5.3 組織の役割、責任及び権限 トップマネジメントは、関連する役割に対して、責任及び権限が割り当てられ、組織内に伝達することを確実にしなければならない。 トップマネジメントは、次の事項に対して、責任及び権限を割り当てなければならない。 a) 環境…

MBAの説明会に行って思ったこと

いきなりですが、 MBAは起業する人向きですね。 ビジネススクールでは、マネジメントの知識は身につくでしょう。ディスカッションによってより実践的なことも学べるでしょう。 そういったスキルが、今の日本の、いわゆるフツーのサラリーマンに必要かとい…

環境審査員への道 その1

今、私は環境審査員に向けての道を歩んでいます。 もともとその道に進みたかったわけではありません。 仕事の関係上そっち方面の知識と経験が身につき、「いつか役に立つときがくるかも」という軽い気持ちで審査員講習を受けたのがきっかけです。 そんな私の…

ISO14001:2015 5.2 環境方針

5.2 環境方針 トップマネジメントは、組織の環境マネジメントシステムの定められた適用範囲の中で、次の事項を満たす環境方針を確立し、実施し、維持しなければならない。 a) 組織の目的、並びに組織の活動、製品及びサービスの性質、規模及び環境影響を含む…

審査員勉強会 2016年10月

今年の1月から、毎月行われているISO審査員の勉強会に顔を出してます。 その審査員グループは、大手認証機関と契約している審査員集団です。 また、審査の一方でISOコンサルタントも並行して行っています。 メンバーは、だいたいが審査員ですから高齢の方が…

ISO14001:2015 5.1 リーダーシップ及びコミットメント

5.1 リーダーシップ及びコミットメント トップマネジメントは、次に示す事項によって、環境マネジメントシステムに関するリーダーシップ及びコミットメントを実証しなければならない。 a) 環境マネジメントシステムの有効性に説明責任を負う。 b) 環境方針及…

やはり温暖化は進んでるようです

最近よく訪問するScientific American のHPに「ハワイのマウナロア観測所での2016年9月のCO2濃度が400ppmを超えた」という記事がありました。 通常、大気中のCO2濃度は、一年を通して9月が低くなる傾向にあるそうです。 その理由は、夏(北半球)に繫茂した…

コンゴの紛争鉱物問題 次なるフェーズに対して

ヒューライツ大阪が主催する紛争鉱物に関する映画上映会に行って来ました。 仕事がら紛争鉱物のことについては少々の知識はありました。 また、取引先からの調査依頼もあったので、フランク・ドット法への具体的な対応方法についても知ってはいました。 しか…

ISOはSDG'sの支援ツールという考え方

第39回のISO総会が北京で開催されたそうです。その中で、昨年の9月に発行されたISO14001の改定作業に携わったテクニカル・コミッティおよびサブ・コミッティに対して、ローレンス・D・アイッカー賞が贈られました。ISO事務総長のケビン・マッキンレー氏は、…

進む環境破壊

23% 国際自然保護連合(IUCL:International Union for Conservation of Nature)の調査に関するScientific American (2016.sep.12)の記事によると、地球上に残された手付かずの土地、つまり、動植物が自由に暮らすことができる太古からの原生林などのエ…

日本が飢餓解消に向けて22億円の支援

2016年9月9日付の国連WFPニュースによると、日本政府は困難な状況におかれている人々に対し国連WFPが行っている11カ国への食糧・栄養支援活動に対して、22億2千万円をアフリカ10カ国とスリランカに対して拠出金として提供したそうです。 ちょうどタイミング…

ダイバーシティへの対応 新聞記事から

2016年8月25日の朝日新聞の朝刊に、労組の連合によるLGBTに関する調査結果の記事が載ってました。 記事によると、全国で仕事をしている20から59歳の男女1千人に調査したところ、8.0%の人がLGBTの当事者だったとか。 この調査では、“20から59歳”と“働く人”と…

ISO14001:2015 4.4 環境マネジメントシステム

4.4 環境マネジメントシステム 環境パフォーマンスの向上を含む意図した成果を達成するため、組織は、この国際規格の要求事項に従って、必要なプロセス及びそれらの相互作用を含む、環境マネジメントシステムを確立し、実施し、維持し、かつ、継続的に改善し…

「未来をつくる資本主義」 その2

スチュアート・L・ハート『未来をつくる資本主義』より I=P×A×T I・・・環境負荷 P・・・人口 A・・・豊かさ T・・・技術 ある専門家によると、人間活動による環境負荷はこの公式で表すことができるそうです。 つまり、環境負荷を減らそうと思えば人口を減…

ISO14001:2015 4.3 環境マネジメントシステムの適用範囲の決定

4.3 環境マネジメントシステムの適用範囲の決定 組織は環境マネジメントシステムの適用範囲を定めるために、その境界及び適用可能性を決定しなければならない。 この適用範囲を決定するとき、組織は、次の事項を考慮しなければならない。 a) 4.1に規定する…

内部監査員教育をしました その2

内部監査員教育を前回の兵庫県の工場につづいて神奈川県の工場でやりました。 今回の対象は8名。 前回に比べるとおとなしい雰囲気でしたが、最後の発表のときの意見は的確だったので、ちゃんと聞いてくれてたみたいでほっとしました。 演習のときにはそこそ…

「未来をつくる資本主義」 その1

スチュアート・L・ハート著『未来をつくる資本主義』から 社会や環境の問題が企業運営に深く影響するようになるにつれ、会社の業績と社会的パフォーマンスは必ずしも切り離して考えるべきではないことに経営者たちは気付いていった。それまでは、まず事業に…

MNCの影響力

CSR

今、スチュアート・L・ハートの『未来をつくる資本主義』を読んでます。 BOPビジネスの原典ともいえる本で、少し古くはありますが、CSR担当者としては一読に値する本だと思います。 その中で、“多国籍企業が世界経済全体に占めるウェイトは年々大きくなる”…

自治体とコラボして

CSR

市役所の人たちと懇親会をしました。 少し前の5月、市と地域とが共同でつくる廃校のプールを利用したビオトープの補修に、私の会社が協力しました。 そのメンバーでの懇親会というか、打ち上げというか、そんな意味合いで飲み会を行いました。 もちろん、こ…

ISO14001:2015 4.2 利害関係者のニーズ及び期待

4.2 利害関係者のニーズ及び期待 組織は、次の事項を決定しなければならない。 a) 環境マネジメントシステムに関連する利害関係者 b) それらの利害関係者の、関連するニーズ及び期待(すなわち、要求事項) c) それらのニーズ及び期待のうち、順守義務となる…

内部監査員教育をしました その1

内部監査員教育をしました。 今回は、内部監査経験者に対する2015年度版への対応のための教育です。 13時から17時までの4時間の間に、規格の改定ポイントをメインにした講義と、ちょっとした監査演習を行いました。 はっきりいって、これだけで監査ができる…